失敗を許容する文化

駄文

失敗を許容する文化

アジャイルのスクラムマスターKさんにスクラム研修を開催して頂いた際に最初の方のスライドで仰っていた「失敗を許容する文化」というのが頭に残っていました。まぁずっと残っていたわけではないですが、久しぶりに研修資料を開いてみたら発見して、改めてこの言葉を咀嚼するととても印象深いな、と思った次第です。

一般的、かどうかは分かりませんが、大きな会社・社歴が長い会社ほど、それだけ多くの人が長い年数事業を存続させてきたわけですので、「慣れた仕事」に携わる人の方が圧倒的に多くなるのかなと思います。この慣れた仕事でもし失敗すると、慣れた仕事であるがゆえに社内外問わず結構怒られちゃうというか、極端な言葉使いかもしれませんが「許されない」んじゃないかなという感じがします。

許されない。涙

これが何かの拍子に、会社ですもの新しい事業や新しい何かを始めることだってあると思います。慣れた仕事に比べれば人数が少ない新しい仕事に取り組む人たちは、慣れない中でもなんとか前に進めるべくとにかくいろいろとがんばります。

ところが慣れないがゆえになかなか前に進まないように見えてしまうこともあったり、慣れた仕事をしている人たちからするともどかしく感じたりすることもあるでしょう。圧倒的多数の慣れた仕事をしている人からするとそれが「失敗」と見えてしまうかもしれません。

そんな状態で、例えば計画していたスケジュールが遅れるとします。

すると多数派の慣れた仕事をしていた人たちはそれを失敗と認定し、許されない行為であると指を指し始めるでしょう。慣れた仕事を失敗した時のように。それがたとえ、計画自体に問題があって、その解決策を持っていたとしても、許されないという津波を止めることは難しく、波が引くのと同じくして新しいものもいつの間にか消えてしまうのでした。

慣れた仕事しかしたことのない人がそうなることは無理からぬ事かもしれません。それはそれで悪いことではないかもしれないですし、慣れた仕事で共通の文化を持った組織で動けるため効率が良かったり、特段なにも問題もないかもしれません。

一つの仮説として新しい事業なり取り組みを推進していくためには、この「失敗」と捉えられる瞬間をトリガーとした津波のような力学をどげんかせんといかんのかもしれない。というのが本ブログの趣旨でございます。

だからといって失敗を許容すればいいじゃないか。と結びつけてみると崩れていきそうな未来が容易に想像できましたので、何か違う要素が必要なんだろうな、ということを書き出してみることにします。

既存事業と切り離す

新しくはじめることの何かが既存事業に影響を与える場合、未確定要素の多い新規事業に振り回されてしまった結果、既存事業の人々の新規事業に対する見方が厳しくなっていくような圧力がかかっていくでしょう。また、既存事業と新規事業をやる人々がメインの役割であれサブの役割であれ兼務してしまうと余計に複雑になってしまいます。

このような状況になってしまっては、新しいものの芽を摘む結果に終わってしまったり、もしくは既存事業に迷惑をかけてしまうことになってしまうため、良し悪しを図ること事態が難しくなってしまうかもしれません。そういった意味でも、既存事業とは事業レイヤーであれ、例えば仕事を兼務してしまうといった働くチームのレイヤーであれ、まずは切り離して推進することが必要なんじゃないかという気がします。

もし、新しいものが立ち上がり、事業や仕事の進め方、チームが確立したならば、その時こそ既存と新規の融合を考えるべき時になるのかなと思います。

真正面から向き合う手厳しい経験者

新しいものは当然慣れていないものですので、当人たちがどれだけ頑張っても経験者には勝てないでしょう。とはいえ、ドンピシャな経験者がチーム内にいないことの方が多いと思います。そんな時に、新しいものをはじめて軌道に乗せた経験のある経営者や事業責任者がいるといいですね。

チームが考え抜いたことが穴だらけであると、経験者の観点や、経営レイヤー・事業レイヤーから手厳しい指摘をしてくれる存在があると、新しいことをはじめるチームにも適度な緊張が保たれ、またその厳しい指摘に向かってチームが一つになったり、逆にその言葉が免罪符となって気持ち的な余裕が出て来ることもあるかもしれません。

大前提として的確な指摘が出来る人が経営レイヤーもしくはミドルレイヤーにいることが前提となりますが、週に1回もしくは2週に1回くらいのペースで喧々諤々すると軌道修正が少なくてすみそうです。

プロセスを踏まえた軌道修正

前述したようなプロセスを踏まえてしっかりガバナンスが効いた状態でプロセスを踏めば、細やかに軌道修正が出来るでしょうし、撤退のプロセスもすみやかになるでしょう。初めて箸を持ってご飯を食べた時のように新しいことをはじめるのにいきなり全てが順風満帆なんてことは有り得ないと思います。

新しいことが出来るようになるまで見守り、問題が大きくなる前に軌道修正をかけていく。ということがとても大切なように思います。

失敗を許容する文化

とてもざっくりとしたことを書いてきましたが、「既存事業と切り離し」た上で「定期的な確認による手厳しいフィードバック」を踏まえ「適切に軌道修正」していく。その過程で生じる「変更」を「許容」することが「失敗を許容する文化」という言葉の意味合いなのかなと思いました。

言い換えると「言い訳が出来ない状況にする」という厳しい言葉で表すこともできるかもしれませんが、そこまでして生じた変更や撤退という「失敗」は許容できる風土があると、新しいことに挑戦しやすい文化が出来るのかもしれませんね。



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Tetsunori Yuasa

Tetsunori Yuasa

自己紹介: 1983年9月8日 福岡県生まれ・名古屋在住。住んだことがあるのは福岡・大阪・東京・ハノイ。すきなことは、たび / うたう / ねる / みる / よむこと。世界旅行記はこちら。フリーでお仕事のご依頼はこちら。連絡先はこちら [email protected]

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