「はてな」モデルに見る、広告収益依存型の媒体運営からの脱却

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「はてな」モデルに見る、広告収益依存型の媒体運営からの脱却

                                    最近、「<a href="http://www.hatena.ne.jp/" target="_blank">はてな</a>」のサイトをまじまじと見つめていて、以前から思っていた事と重ね合わせて、現状のビジネスモデルの分析と、将来性について考えてみました。<br /><br />

いわゆるネット広告媒体において、様々なサービス・収益モデルがあると思うのですが、どんな媒体も、命題として、広告収益に依存したビジネスモデルからの脱却を考えているのではないでしょうか。

依存から脱却するには、単純に、ユーザーからお金を頂くという事が考えられますが、それと、もうひとつの要素について、「はてな」を例に考えてみたいと思います。

[1]ユーザーからお金を頂くモデル構築

単純に、有料サービスを用意したとしても、ユーザーがお金を払っても良いと思って頂けるようなサービスを用意しなければ、たとえ月額100円でも利用して頂けないのは言うまでもないでしょう。

また、無料サービスが溢れているネットでは、基本的に、小額に設定しなければ利用者は増えないと思われます。しかし、たとえば月額100円に設定したとしても、たった100円なんて、払うのが面倒くさい。ということになりかねないです。

ここで、「はてな」のモデルを見てみたいと思います。

有料サービスは、「はてなポイント」を使って利用出来るようになります。はてなポイント1=1円という設定になっています。ここで、一つハードルが低くなっています。ただ、単にポイントシステムを導入するだけでは、他にもありふれ過ぎています。そこで、「はてな」では、「人力検索」でのユーザー同士のポイント交換や、「はてなアイデア」では、ユーザー同士で「はてな」に対しての機能追加の要望を株式市場風に募集し、「これは素晴らしい!」「これは必要だ!」というような要望がユーザーから集まってくる仕組みを用意しています。その「アイデア」に対して、「株式」を購入するように、「はてなポイント」を使って「アイデア株」を購入します。購入者が増えて、人気が上がってくるに従って、要望が実現される確率が上がります。実現されると、「はてなポイント」が付与される仕組みなどを提供し、ユーザーがアクティブになるような仕掛けが施されています。

これは、”ユーザーと一緒にサービスを創り上げる姿勢を保ち続けた「はてな」”だからこそ出来る事だと思います。その為の画期的なテクノロジー、たとえば「はてなブックマーク」や「はてなダイヤリー」の自動キーワードリンク機能を使った、ウィキペディアのような、また、kizasiのような話題のキーワードを集めた「はてなダイヤリーキーワード」など、コアユーザーを生み出すサービスがあるからだと思います。

しかし、とはいえ、有料サービスを利用するユーザーは、現在の「はてな」の登録ユーザー数からすると、まだまだ少ないと思われます。だからこその、シリコンバレー進出・英語圏向けサービスの開発だと思われます。将来的には、全世界を対象に、ユーザーから少しずつ有料サービスを利用して頂き、収益の基盤となれば、安定的な収益モデルとなると思います。(月額180円×100万人=月額1億8千万円の収益といった感じで)ユーザーと一緒に創る事で、開発陣は必要少数精鋭でいけるのではないかと思われます。

こういった基盤収益を元に、広告事業を展開すると、バランスが良くなってくるのではないでしょうか。さらに、次からは、基盤収益+αの広告収益の先にあるビジネスモデルについて考えて見ます。

[2](例えば)「はてな」のサービスを活用したナレッジシステムを企業に提供。

「はてなダイヤリー」の自動キーワードリンク機能は、企業のナレッジシステムに非常に向くと思われます。さらに、「はてなダイヤリーキーワード」で、今自社で話題になっているキーワードに注目する事が出来ます。いわゆるホワイトワーカーさんは、日々膨大な数、キーボードを叩いていると思います。それを、「はてな」に向けて打つとうふうに、ワークスタイルを変えれば出来ると思われます。

はてなグループ」で、自社内のプロジェクトを一元管理することも出来ますし、「はてなRSS」では、RSSリーダーとして活用しつつ、登録しているフィードを常に新鮮に保つ為に、パッとみて分かるような「TV番組表」のようなフィード管理機能もついています。他にも、例えば何かの資料を作る為にいろんなデータをネットでかき集めてくると思うのですが、それを「はてなブックマーク」でコメント入りで集めて共有するだけでも、ナレッジに繋がりそうです。

他にもいろいろとあると思うのですが、これらの機能を各企業向けに、簡単にカスタマイズ出来る仕組みを作れば、それを企業向けに販売(もしくは月額固定費用で提供)する事も可能だと思います。

なーんだ、それならGoogleでもすぐに出来るじゃん。と言われそうですが、ここで、「はてな」と「Google」の根本的なポリシーの違いが現れてきます。もちろん、双方良いと思いますが、一方Googleでは、テクノロジーによって、システマチックに構築していく。他方、「はてな」では、基本的に、”ユーザーと対話をしながら一緒に構築していく”この辺りのノウハウによって、特色が変わってきそうです。

ですので、仮に「はてな」でナレッジシステムを組むとすれば、半分は、企業独自の部分、半分は、通常のオープンな「はてな」のデータベースを活用といった感じで、自社内だけに留まらないナレッジの溜め方が出来るのではないでしょうか。

ちょっと、早足で書いてしまったのですが、ユーザーからの基盤収益+α広告収益に加え、システム的な機能提供によって、収益モデルに多様性を持たせる事が出来るのではないでしょうか。また、「はてな」について知れば知るほど、よく考えて創られているな、と感心してしまいます。

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Tetsunori Yuasa

自己紹介: 1983年9月8日 福岡県生まれ・名古屋在住。住んだことがあるのは福岡・大阪・東京・ハノイ。すきなことは、たび / うたう / ねる / みる / よむこと。世界旅行記はこちら。フリーでお仕事のご依頼はこちら。連絡先はこちら [email protected]

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